真空管イコライザー(沼
かねがね、純セレブスピーカーで音楽を聴くときに、真空管アンプで聴いてみたいと思っているのだが、色々躊躇することがあり、未だに実現していない。
真空管そのものが熱を持つから夏は部屋が暑くなるのではないか。割れるかも知れない。真空管の供給元はロシアや中国、旧社会主義国が多い。このご時世に大丈夫なのか。価格もそれほど安くないし、そもそも真空管アンプの使い方も今ひとつわからない。
未知なるものは、不安だらけである。
しかし、先月に入院して考えた。躊躇していることが多かったが、いつ死ぬかわからないし、できることならどんどんやってみようじゃないか。
療養中、デジタルの音源(MacにCDをAIFFフォーマットで取り入れたものとAmazon music)とアナログレコードを聴いていて、デジタルとアナログの音がずいぶん違うことに気づいた。純セレブスピーカーで聴くとさらに違いがわかった。
聴いてみるとアナログレコードの音の方が個人的には聴き疲れせず、デジタルの音はクリアだが少しトゲトゲする。できればデジタルの音を聴き疲れしないアナログっぽい音にできないだろうか。
ふと思いついた。そうだ、イコライザーだ〜!
※イコライザーとは特定の音域の出力を調整する音響機器です。
昔のオーディオセットにはこのようなグラフィックイコライザーなるものがついていることがあった。
しかしオーディオマニアには「音をいじるのはグライコなど邪道だ!」という暗黙の認識があり、私も(マニアでもないのに)その考えに染まっていた。
デジタルの音を聴いていると、中高音域がやや強く、中低音域がやや弱い感じがした。アナログの方がどちらかというと全音域が満遍なくフラット、小音量でも音がやせずに聞こえた。音に厚みもある。目指したいのはアナログの(私が感じる)厚みのあるフラットな音である。
考えをあらためた。イコライザーを入れよう。
探してみると世の中にはいい製品がある。真空管のグラフィックイコライザーというものである。
真空管の厚みのある音と音域をいじれるという。私にとっては一挙両得の製品である。即購入した。
ちなみにこちらは組み立てキット品で工具にプラスドライバーが必要。価格は18,700円とそれほど高価ではなかった。
使用してみて、ほぼ狙い通りのアナログっぽい音になった。真空管を通して聴いている自己満足度も高い。こういう遊びもたまには面白い(しょっちゅうやっている気もするけど)。
デジタル音源がアナログっぽい音になったが、アナログレコードの音は私にとって魅力的なものには変わりない。アナログレコードをこのイコライザーを通すとまたさらにいい音がする。
なんだかまたもや沼に入りかけてる気もするが・・・まあいいや。
先日、お寺で純セレブスピーカーでかけた岩崎宏美「ALBUM」。アイドル全盛期の岩崎宏美の唱歌・日本歌曲集。歌唱力、アレンジ(青木望)を含めて素晴らしいレコードだ。